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自社株対策

株価評価

自社の株価評価は非常に複雑で難しいものです。しかし、相続時には必ず行わなければなりません。当相続・贈与相談センターでは自社の株価評価をサポートいたします。

株式の評価方法の仕組み
中小会社の取引相場のない株式の株価計算は、大きく分けて二つになります。一つは、相続、贈与などで取得した株主が同族株主の場合です。
同族会社の株式の評価は原則として会社の業績や資産の内容を株価に反映させる原則的評価方法の「類似業種比準価額方式」または「純資産価額方式」であり、この二つの方式の「併用方式」になります。もう一つは、同族株主以外の少数株主で、ほとんど配当を受ける権利のみの株主ですから会社の配当金額によって株価が計算される「配当還元方式」によります。
取引相場のない株式についての評価方法
オーナーの会社の規模を判定し、会社の規模別の評価方法が決まります。会社の規模は業種別に「大会社」「中会社の大」「中会社の中」「中会社の小」「小会社」に区分されます。「総資産価額と従業員数」基準と、取引金額基準のいずれか低い基準が、その会社の会社規模となります。

事業承継税制

(非上場株式に対する相続税・贈与税の納税猶予)
事業承継税制とは、中小企業の非上場株式にかかる相続税又は贈与税を一定の条件をクリアし、一定の手続きを行えば納税が猶予されるという特例です。

贈与税の場合
手続き方法
    • ① 承継計画の策定(特例制度)
    • H35.3.31まで提出可能です。
    • ② 株式の贈与
    • 承継計画提出後10年以内の贈与に限ります。
    • ③ 都道府県知事の認定
      (適用要件1)
    •  
    • ④ 贈与税の申告・納税
    • 申告することにより贈与税が猶予されます(担保が必要です)。
    • ⑤ 経営承継期間(年次報告書及び継続届出書提出)
      事業の継続(適用要件2)
    • 要件を満たさなくなった場合
      ⇒ 猶予税額全額と利子税を納付します。
    • ⑥ 5年経過後(継続届出書提出3年に1回)
      実績報告
    •  
    • ⑦ 経営承継期間後
      特例の対象となる株式等の保有継続等
    • ⇒ 一定の割合に応じた猶予税額と利子税を納付します。

一定の要件を満たせば、猶予税額が免除されます

※経営承継期間:贈与税の申告期限の翌日から5年間

  • ・適用要件
  • 1 ⇒ 会社の要件
  • 次のいずれにも該当しないこと
  • (1)上場会社
  • (2)中小企業者に該当しない会社
  • (3)風俗営業会社
  • (4)資産保有型会社(原則)
  • (5)資産運用型会社(原則)
  • (6)総収入金額がゼロの会社、従業員がゼロの会社
  • 後継者の要件
  • (1)会社の代表権を有していること
  • (2)20歳以上であること
  • (3)役員等の就任から3年以上を経過していること
  • 2 ⇒ 特例の要件を受けた株式を継続して保有していること
  • 後継者が会社の代表権を継続して有していること
  • 一定の基準日における雇用の平均が、贈与時の雇用の8割を超えていることが、未達成の場合でも、一定要件を満たせば猶予を継続可能
取り消される場合

猶予されている贈与税を納付する必要がある主な場合は次の通りです。
A:猶予されている贈与税の全額と利子税を併せて納付します。
B:猶予されている贈与税のうち、譲渡等した部分に対応する贈与税と利子税を併せて納付します。
C:引き続き納税が猶予されます。

  経営継承期間内 経営承継期間の経過後
特例の適用を受けた株式について、その一部を譲渡等(贈与を含む)した場合 A B
後継者が会社の代表権を有しなくなった場合 A C
一定の基準日における雇用の平均が、贈与時の雇用の8割を下回った場合 A C
会社が資産管理会社に該当した場合 A A
先代経営者が代表権を有することとなった場合 A C
免除される場合
  • 会社の倒産
  • 先代経営者の死亡前の後継者の死亡
  • 先代経営者の死亡(相続税の課税対象とされ贈与税の猶予税額は免除)
  • 自主廃業、または、会社売却の場合
  • 廃業時や売却時の評価額を基に納税額を計算し、承継時の株価を基に計算された納税額との差額を減免。

納税猶予制度のメリット・デメリット

  • メリット
  • 事業承継について真剣に考える機会になる。
  • 贈与税の負担なく後継者へ株式の移転ができる。
  • 遺産分割をしないで後継者へ株式の移転ができる。
  • 贈与時の評価額を相続税の計算で使用できる。(株価上昇見込時)
  • 後継者が独り立ちする良い機会となる。
  • デメリット
  • 納税猶予打ち切りによる税負担の顕在化リスクがある。
  • 後継者に株式を生前贈与するため、ほかの財産についての遺産分割時に争いが生じるリスクがある。
  •   → 弊社では、節税対策等をベースとした遺産分割のご相談も承っております。
  • 事業承継が失敗しても後戻りが難しい。
  • 納税猶予が免除されるまで長期間の事後手続きに対応しなければならない。
  •   → 経営承継期間の年次報告書及び継続届出書の提出は、一括して承ります。